星の王子さま
星の王子さま サン=テグジェペリ著
パイロットである僕が、小さな王子さまと出会った話。
僕は六歳のとき、絵を描いた。その絵をおとなたちは理解しなかった。
僕は大きくなって、パイロットになった。色んな人と関わり、間近で見てきた。
その中には有能な人や冴えた人もいた。でも結局、誰一人とも理解しなかった。
僕は心から話ができる人がいないまま、生きてきた。
そんな中、僕は飛行機が壊れ、サハラ砂漠に不時着してしまう。
そこで小さな王子さまと出会うことになる。
そんなお話。
読んでみたら、王子をわがままな子だと思うかもしれない。
もしくは夢見がちな子だと思うかもしれない。
だけど、自分の子どものころにも、こういった感性があったような気もする。
出てくる登場人物は不思議な人物ばかりだ。
その不思議な登場人物の生き方は、王子つまり子どもからしてみたら、なんともつまらない、型に嵌りきった大人なのだろう。
その逆に、出てくる生き物は情に溢れ、生き生きとしている。
この対比が分かりやすさ、読みやすさを生んでいると感じるはずだ。
読み終わったあと、ぜひとも自分の子どもの頃を振り返ってみて欲しい。
今の自分との違いに、寂しくなる人も多いのではないだろうか。
そんな心地いい感傷に浸りたいなと思ったら、この星の王子さまで浸ってみてはいかがだろうか。